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ヨガで繋がる-YOGA IS UNITY Vol.15

photographs by Masaya Tanaka text by Naomi Funakawa

今月のゲストは本誌のロハスジェンヌとしておなじみの小林愛さん。 身体が硬いと出来ないと思われがちなヨガ。全くそんな心配はなく、自分のペースで楽しむことから。自分を受け入れることから始める「ラブヨガ」を提案しています。 そこには愛さん自身の経験による、切なる思いが込められていました。

胸を開いて鳩胸を表現する、鳩のポーズ(アプサラス・アーサナ)。ヨガを象徴するポーズのひとつ。

 

小林 愛 こばやし・まな●モデルをしながらヨガにのめり込み、ヨガインストラクターに。ストイックではなく、ロハス的生活の中に、楽しみながら無理をしないで自分を大切にする「ラブヨガ」を提案。昨年『ヨガでキレイ LOVE YOGA』を出版。http://lovemana.net/

 

今の自分を受け入れる。

小林 ヨガ周辺のカルチャーには興味があったけれど、もともと体が硬いので二の足を踏んでいたんです。ところが、20代後半になり、体調を気力でカバーできなくなりました。体調を崩し、仕事もプライベートもうまくいかなくなり、鍼、気功、アロマ、マクロビなど、片っ端から代替医療を試していました。でも、そのときはまだ誰かに依存してたんですよね。誰かに治してほしい、助けてほしい、わかってほしいって。自分でうまくバランスをとる方法をわかっていなかった。ヨガをやり始めて、ようやくバランスをとることができるようになりました。
UTL ご自身の悪い状況を話せるなんて、愛さんは正直な方なんですね。
小林 ほんとにやばかったんですよ。朝起きて気持ちいいって感じることはありませんでしたから。過激なダイエットとプレッシャーで、生きるのは難しいとさえ感じてました。モデルができれば死んでもいいと思った時期も。でも、今は情熱があれば夢が叶うとは私は言えなくて。全く別のものになろうとするのは本当に大変だから、自分のいる場所や素材を生かせばいいと思います。そうすると、ちょっとした愛情でスムーズに物事が運び出すから。もちろん、それ相応の覚悟があれば別ですが。ヨガを始めてからも、いろんなティーチャートレーニングを受けましたが、どれも落ちこぼれでしたよ。
UTL 凄く熱心にいろんなクラスに参加されているとか。影響を受けた先生はいますか?
小林 趣味なんですよ(笑)。「形を見せたい」って必死になっているときに、木村慧心先生に「できないポーズこそ見せなさい」と言われたんです。生徒の信用を損なわない程度に、先生もできないポーズがあることを見せて、緩ませなさいと。気持ちがあっても、アサナの練習を全てこなせない時期もあります。でも、そんなときがあってもいいと思っています。「ヨガは比べるものじゃない」「ポーズじゃない」と言われるけれど、ヨガティーチャーの話題の中心は、できないポーズをどうすればできるようになるか。むしろ囚われているのでは?と思うこともあり、違和感があって。
chama

三角のポーズ4(パリヴルッタ・パールシュワコーナ・アーサナ)。小柄で引き締まった体にパワーがみなぎる。

 

今いる場所で自分のいいところを生かせばいい。

UTL 体に関して、凄く執着しますよね。
小林 音楽をかけてヨガをやると「それはヨガじゃない」って言う人もいるけれど、静かな場所で練習できる恵まれた人ばかりじゃない。家ならテレビの音が聞こえてくる場合もあります。仕事中にイライラしても、深く呼吸をしたり、上を向いたりして気持ちを着かせて、そんな自分を認めてあげるようにするのが、ヨガを日常生活に生かすということです。だから、難しいことができなくてもいいと思います。ポーズも呼吸法も哲学もすばらしい。でも、頭でっかちにならずに感じることが大切ですよね。
UTL そういう気持ちから「ラブヨガ」は生まれたんですか?
小林 はい。「ラブヨガ」はヨガをするときの気持ちを大切にしています。集中できる・できない、呼吸が深くできる・できないなどに捕われずに、練習に集中できなくても「今日は集中できなかった自分がいたな」と認識して受け入れられればヨガなんじゃないかと思います。悪い部分を正すのが難しいなら、良い部分を伸ばして悪い部分を隠してしまえばいい。場所や状況が変化しても自分次第だから、良いときも悪いときも、今の自分をそのまま受け止めることが大事です。私自身、どういう状況にいても、受け止め方をヨガ的にすることでとても楽になれました。自分を受け入れれば強くなれるし、強くなれば愛が生まれます。そんな心地いい空間が作れればいいと思っています。
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